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-病気があっても健やかに過ごしたい--




元病児から周囲に伝えたいことを綴り、ささやかな冊子をつくりました。
こちらにあるのは、抜粋です。

ご感想などはこちらから・・・

update 2009年

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周りと同じようにしたい、特別はイヤ

注意を向けられたくない、人を煩わせたくない。
それならば、気持ちの治まるような方策を。
あの人と同じようにしたい、とにかくやってみたい。
それならば、やらなければ納得できないかも。

でも、それが思春期ならば。
通院が苦痛になったり、無理をしてでも周囲と同じことをしようとしたり、
自分を試してみようとする。
親への反発もある時期は、自分を考える時期。
病気は否定しようとしても、どこまでもついてくる。
アドバイスは主治医や病気の先輩にバトンタッチ、
任せてみてはどうでしょう。


かなしいことだけれど

どんな人も いつか一度は死ぬもの。
だとえもし、それがつらいものだったとしても
それはたった一回きり。
そして、今までにたくさんの人が通った道。

この世で生きていられることは、
本当はとてもすごいこと。どんな人にとっても。

子どもの日々が輝きを持つのは、
周りの人たちの支えがあるからこそ。
子どもの輝きが生きるのは、
周りにいる人の想いがあるからこそ。


あとがき

病気があると、不便なことはたくさんあります。とくに最近は、社会にゆとりがなく、過ごしにくくなってきました。
でも、身体のしんどさの一部や社会で生きていく時のしんどさは、自身や周りの人の気持ちによって、ずいぶん軽くなるものです。

病気があることは、悪いともいいとも言えません。健康な人でも、生きていく時には何かのかたちで制約やしんどさがあるものでしょうから。
病気のことをとりたてて言われたり、マイナスの部分を意識させられることの方が、つらいように思います。

健康を前提につくられた世の中に、ペースの異なる人を受け入れてもらえたなら。
病気も含めてその人として認められる場があれば、子どもたちも病気とともに健やかに伸び、自身で生きる力をつかめるようになるはず。
そのために、身近な人の応援・支えが、何よりも必要です。

病気があっても健やかに過ごしたい。
病児だった者の願いを、心に留めていただけたら幸いです。

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