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■ '07.冬 ダイアログ・イン・ザ・ダーク 2007

闇との対話、学校の放課後 冒険編
  久々に小学校へ
会場は、都会で廃校になった小学校。
広い通りから入っていくと、コンクリートの中にあっても学校の気配が漂ってくる。
入り口の階段には、草花のプランター。
そして、中に下駄箱があるかと思ったら、残念、受付と椅子のある空間だった。
受付を済ませ、ロッカーに持ち物を入れ身軽になって、友人としばし待つ。
今回はどんなだろう、楽しみ。
時間になり呼ばれ、一緒になった2人連れ4組は、男女半々。
事前説明の時に、新聞記者が写真を撮った(もちろん承諾を得てから)。ちょっとびっくり。
  冒険へ
今回のアテンド(案内人)Hさんとの顔合わせがあり、冒険へ出発。
あっと思ったら、前回と違い、杖なしで真っ暗闇の中へ。
一度体験した闇に怖さはなく、杖に頼ろうとするよりも却って踏み出そうとする気持ちが強くなったよう。
周りからも、わあっという声と気配を感じた。

体育館、校庭、裏山、教室など、いろいろな場所へ行った。
体育館では、マットの上に置かれたボールの第一発見者。
でも不思議。だって、触っていただけですぐにバスケットボールとわかったから。
学校の体育は全部見学だったから、バスケットボールは見るだけだったはずなのに。
直接なじみがなくても、記憶と感覚がさっと結びつくなんて。
音の出るボールの投げっこでは、真正面に転がってきたボールをとり損ねて隣の人に取られ、運動神経のなさに苦笑(でも周囲にわからないだろうね)。
体育館を出る頃、誰かがバスケボールを上手く突いていたけれど、闇でも行動の変わらないアテンドさんだったのかなあ?

案内というより、冒険を見守ってくれるアテンドさん。
途中で杖が渡され、私も前回より慣れていて少し余裕。教えあったりしながら進む。
池では後の方にたどり着いて、前の人に場所を教えてもらった。
メンバーのそれぞれが順々に感覚を楽しんだ後、池に何かいましたか?とアテンドさんに言われて、思わず池に近い私と男性のひとりが池の中を探った。
隅々を探っていたら、水の中で手が触れ合って・・・。「これは・・・、手ですよね?」。そのまま双方しばし手をつないだまま。
多分顔を見合わせていたんじゃないかな。明るかったらすぐに手を離していたと思う。
男女がこんな風に手をつないで、ロマンスが生まれたかも? そんな瞬間もあった。

階段は、えっちらおっちら昇っていた。多少遅くてもあまり目立たない気がして、少し気楽。
でも、周囲とテンポが違うようで、他の人が順々に触れているものにたどり着かなかったり、少し離れたところで他の人が気付かないものをみつけていたり。
その私だけ気づいた凸凹のある球形のものは、誰も言葉にしていなくて友人に説明してもわからず、一体何物だったのか、今も謎。気になる。

最後に座敷に上がってのんびりとくつろいだ。
気がつくと友人の隣にいる。寝ちゃうかも、と横になる友人に、私にはできないなあ、と思う。
本当に眠ってしまったら、目が覚めたときパニックになりそう。
気がつくと冒険も終了。
薄明かりの中でしばし話し合いのひとときがあったのだけど、さっきまでと違って、みな無口になっている。
人との距離感も、何となく今までと変わっている。
闇の中という場の不思議。
今回もいろいろな感覚に出会い、いつもは忘れている感覚に再会した。
実際に体験しなければわからない感覚を得るひととき、その空間に、また出会いたい。
(昨年の様子はこちら)

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