身障者手帳等級の規定より

(2009.9.update)

身体障害者障害程度等級表(身体障害者福祉法施行規則別表第5号)をもとに、わかりやすい記述をめざしたものです。
視覚聴覚平衡音声・言語・咀嚼上肢下肢体幹運動-上肢運動-移動心臓・腎臓・呼吸器・膀胱・直腸・小腸免疫

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視覚障害

万国式試視力表により測定した視力、屈折異常のあるものは矯正視力について測ったもの
  1. 両眼の和0.01以下
  2. 1.両眼の和0.02以上0.04以下
    2.両眼の視野それぞれ10度以内かつ両眼による視野についての視能率による損傷が95%以上
  3. 1.両眼の和0.05以上0.08以下
    2.両眼の視野それぞれ10度以内かつ両眼による視野についての視能率による損傷が90%以上
  4. 1.両眼の和0.09以上0.12以下
    2.両眼の視野それぞれ10度以内
  5. 1.両眼の和0.13以上0.2以下
    2.両眼視野の1/2以上欠けがある 
  6. 一眼の視力0.02以下、他眼の視力0.6以下で、両眼の和が0.2を超えるもの 

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聴覚障害

  1. -
  2. 両耳が100デシベル以上
    (両耳全聾)
  3. 両耳の聴力レベルが90デシベル以上
    (耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)
  4. 1.両耳の聴力レベルが80デシベル以上
     (耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)
    2.両耳による普通話声の最良の語音明瞭度50%以下
  5. -
  6. 1.両耳の聴力レベル70デシベル以上
    (40cm以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
    一側耳の聴力レベルが90デシベル以上、他側耳の聴力レベルが50デシベル以上

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平衡機能障害

  1. -
  2. -
  3. 平衡機能の極めて著しい障害
  4. -
  5. 平衡機能の著しい障害 
  6. -

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音声機能・言語機能・咀嚼機能障害

  1. -
  2. -
  3. 機能の喪失
  4. 機能の著しい障害
  5. -
  6. -

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肢体障害(上肢)

  1. 1.両上肢の機能が全くないもの
    2.両上肢の手関節以上を欠くもの
  2. 1.両上肢の機能の著しい障害
    2.両上肢の全ての指を欠くもの
    3.一上肢を上腕の1/2で欠くもの
    4.一上肢の機能が全くないもの
  3. 1.両上肢の親指と人差し指を欠くもの
    2.両上肢の親指と人差し指の機能が全くないもの
    3.一上肢の機能の著しい障害
    4.一上肢の全ての指を欠くもの
    5.一上肢の全ての指の機能が全くないもの
  4. 1.両上肢の親指を欠くもの
    2.両上肢の親指の機能が全くないもの
    3.一上肢の肩関節、肘関節、手関節のうちいずれか一つの機能が全くないもの
    4.一上肢の親指と人差し指を欠くもの
    5.一上肢の親指と人差し指の機能が全くないもの
    6.親指または人差し指を含め、一上肢のうち三指を欠くもの
    7.親指または人差し指を含め、一上肢のうち三指の機能が全くないもの
    8.親指または人差し指を含め、一上肢のうち四指の機能の著しい障害
  5. 1.両上肢の親指の機能の著しい障害
    2.一上肢の肩関節,肘関節,、手関節のいずれか一関節の機能の著しい障害
    3.一上肢の親指を欠いたもの
    4.一上肢の親指の機能が全くないもの
    5.一上肢の親指と人差し指の機能の著しい障害
    6.親指または人差し指を含め、一上肢の三指の機能の著しい障害
  6. 1.一上肢の親指の機能の著しい障害
    2.人差し指を含め、一上肢の二指を欠くもの
    3.人差し指を含め、一上肢の二指の機能が全くないもの
  7. 1.一上肢の機能の軽度の障害
    2.一上肢の肩,肘,手のいずれか一関節の機能の軽度の障害
    3.一上肢の手指の機能の軽度の障害
    4.人差し指を含め、一上肢の二指の機能の著しい障害
    5.一上肢の中指,薬指および小指を欠くもの
    6.一上肢の中指,薬指,小指の機能が全くないもの

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肢体障害(下肢)

  1. 1.両下肢の機能が全くないもの
    2.両下肢の大腿を1/2以上欠いたもの
  2. 1.両下肢の機能の著しい障害
    2.両下肢の下肢を1/2以上欠いたもの
  3. 1.両下肢をショパー関節以上欠いたもの
    2.一下肢の大腿を1/2以上欠いたもの
    3.一下肢の機能が全くないもの
  4. 1.両下肢の全ての指を欠いたもの
    2.両下肢の全ての指の機能がないもの
    3.一下肢の下肢を1/2以上欠いたもの
    4.一下肢の機能の著しい障害
    5.一下肢の股関節または膝関節の機能がまったくないもの
    6.一下肢が健側に比べて10cm以上または1/10以上短いもの
  5. 1. 一下肢の股関節または膝関節の機能の著しい障害
    2.一下肢の足関節の機能が全くないもの
    3.一下肢が健側に比べ5cm以上または健側の長さの1/15以上短いもの
  6. 1. 一下肢をリスフラン関節以上欠いたもの
    2. 一下肢の足関節の機能の著しい障害
  7. 1.両下肢の全ての指の機能の著しい障害
    2.一下肢の機能の軽度の障害
    3.一下肢の股関節,膝関節,足関節のうちいずれか1つの軽度の障害
    4.一下肢のすべての指を欠いたもの
    5.一下肢のすべての指の機能が全くないもの
    6.一下肢が健側に比べ3cm以上または健側の長さの1/20以上短いもの

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肢体障害(体幹)

  1. 座っていることができないもの
  2. 1.座位または起立位を保つことが困難なもの
    2.立ち上がることが困難なもの
  3. 歩行が困難なもの
  4. 体幹の機能の著しい障害

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肢体障害(乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害上肢機能)

  1. 不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作がほとんど不可能なもの
  2. 不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作が極度に制限されるもの
  3. 不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作が著しく制限されるもの
  4. 不随意運動・失調等による上肢の機能障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの
  5. 不随意運動・失調等による上肢の機能障害により社会での日常生活活動に支障があるもの
  6. 不随意運動・失調等により上肢の機能の劣るもの
  7. 上肢に不随意運動・失調等を有するもの

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肢体障害(乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害移動機能)

  1. 不随意運動・失調等により歩行が不可能なもの
  2. 不随意運動・失調等により歩行が極度に制限されるもの
  3. 不随意運動・失調等により歩行が家庭内での日常生活活動に制限されるもの
  4. 不随意運動・失調等により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの
  5. 不随意運動・失調等により社会での日常生活活動に支障があるもの
  6. 不随意運動・失調等により移動機能の劣るもの
  7. 下肢に不随意運動・失調等を有するもの

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内部障害*
(心臓機能障害/腎臓機能障害/呼吸器機能障害/膀胱または直腸の機能障害/小腸機能障害)

  1. 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
  2. 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの
  3. 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

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内部障害*(ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害)

  1. 日常生活が殆ど不可能なもの
  2. 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
  3. 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの
  4. 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

*:内部障害という言葉は、等級表にはない

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  • 備考
    1. 同一の等級に二つの重複する障害がある場合は、1級上の級とする。ただし、二つの重複する障害が特に表中に指定されているものは、該当等級とする。
    2. 肢体不自由においては、7級に該当する障害が2以上重複する場合は6級とする。
    3. 異なる等級について2以上の重複する障害がある場合については、障害の程度を勘案して当該等級より上の級とすることができる。
    4. 指を欠くものとは、親指については指骨間関節、その他の指に着いては第一指骨間間接以上を欠くものをいう。
    5. 指の機能障害とは、中手指関節以下の障害をいい、親指については対抗運動障害をも含むものとする
    6. 上肢または下肢欠損の断端の長さは、実用長(上腕においては腋窩より、大腿においては坐骨結節の高さより計測したもの)をもって計測したものをいう
    7. 下肢の長さは、前腸骨棘より内くるぶし下端までを計測したものをいう

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    参考:すこやか村・福祉館(福祉制度に関してわかりやすくまとめられています)

    悠の私見−
    同じ障害の等級区分には納得できるが、横断的に見た場合、例えば、視力の和が0.01以下の状態(視力)と座っていることができないもの(体幹)日常生活が殆ど不可能なもの(免疫機能)が同じ等級だということに疑問を感じる。
    同じ程度の障害があっても、その人のおかれている環境により、必要な支援は違う。たとえば、家族と暮らしていれば、外出時に車で連れ出してもらえたり、食事をつくってもらえるかもしれないが、ひとりなら、外出に自分で手配するなり体調を整えるなりしてでかけ、食事も買い物やごみの始末までなんとかしなければならない。その違いは勘案されないため、福祉制度を活用しても、ひとりものの不自由さは大きいものになる。

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