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■ '06.晩夏 高知

毎年開かれる患者会の集まりで、四国初上陸。
前から行きたいと思っていた、牧野植物園にも行ってきました。
  後免ね
岡山駅はバリアフル、新幹線以外はエスカレーターもない。
うーむ、地方の壁を忘れていたよ。ちょっと先が思い遣られる。
高知行きホームに行くと、停まっていたのはアンパンマン電車。
シートにも、天井にも、アンパンマンのキャラクターたち。
知らずにこの時間にして、ラッキー。
そして、いよいよ四国へ出発。
車窓を眺めながらも、ひたすら疲れて眠かった。
半分寝つつ、車窓を眺めつつ、瀬戸大橋。
これだけの橋を作るのは、さぞかし大変だろうなと思いながら、
瀬戸内海に浮かぶ島や船を眺めながら、数分で渡り切る。

■上手く撮れなかった…

気がつくと四国の駅に到着。
その後、鮮やかな緑の中を電車は走り続け、
アナウンスで大歩危小歩危の説明があった。
ほんと、凄いところを電車が走っている。
関東平野にいて、鉄道を苦労して通しているところあまり知らないものだから、
瀬戸大橋といい、人って凄いなあとしみじみ感じていた。
降車駅に近づいて、ようやく調子出てきた。
行き先が同じ知り合いの方から声をかけられる。
そう、車中ずっと一緒だったのに、ひたすらマイペースな私。
およそ2時間のアンパンマン列車の旅も終わり、後免に降り立つ。
陽射しが強い、暑い。
屋根も少ない小さな駅なのに、エレベーター完備。おお。
地元スタッフの案内でタクシーに乗り、ホテルへ向かう。
こうして、患者会の集まりの参加者となった。

2日間はひたすらホテル内で過ごし、
話しをし、企画をこなし、ギター弾き語りを聴き、皿鉢料理を食べ…
久々に会った方、はじめて会った方、またもや会った方…。
その中で、20年近く前に広島で観光を一緒にした人と再会して、びっくり。
同じ病名の60代の方も、今回も酸素を携えての参加、
なんとか生きている、なんておっしゃっるけれど、お目にかかれてよかった!
そして、あっという間に時間が過ぎていった。
最後の朝は、名残惜しい別れの時間。いつもながら寂しい。
  牧野植物園へ
後免駅から高知駅へ向かう。
ローカル線は、ワンマン列車仕様。ものめずらしや。

■ごめんなはり線の駅キャラ、ごめんえきお君

そして、高知。おお、市電だ。バスがないかとちょっとウロウロ。
なさそうなので、タクシーで牧野植物園に直行。
市電と並走したりしながら、気がつくとかなり急な坂道を登って行く。
こんな上にあるんだ…、市内と思っていたら。
そして、ずいぶん登って、駐車場かあと思ったら、そこに入り口が。
門に表示はあるけれど、何にもなさそう。ひとけもなく、中も見通せない。
でも、みどりがいっぱい生えている。少し歩いて、ベンチでジュースを出して一休み。

■なんて事ない入口アプローチ
市街を見渡せる場所もあって、のんびりと進む。
受付にようやく到着。割引きにしてもらったら、チケットもらえず、失敗。
受付の建物=本館がいい雰囲気を出している。
ミュージアムショップでは、木のコースターやお茶、植物染めの布製品、そしてポストカード。
見始めるとキリがないと思いなおして、レストランで席につく。
じっくりみると、しっかり素材を活かした木造の建物なんだね。
野菜カレーを頼んだら、具の野菜がいっぱい、うれしい。
食べおわり、さて、どうしよう。戻ってこられるかな、と先にみやげの物色。
いろんな種類の桜の絵のポストカード集、他の植物たちの絵もそれぞれ素敵で、さんざん迷っていくつか選んだ。

一旦外に出る。椅子とテーブルがあって、中庭の緑。水鉢にも緑。陽射しは強いけれど、空気がやわらかい。
展示室へ。木の自動ドア。バリアフリーな場所。
ひと回りして、離れた展示館へ。

回廊は屋根があり、樹木の方からセミの音が賑やか。
展示館のところにも、眺めがすばらしいスポットがあって。

■市街を眺める

■おみなえし満開、鮮やか
展示館では、牧野植物図鑑を著した日本の植物学の父、牧野富太郎の生涯の紹介と植物の世界の展示。
たねが遠くまで行くためにしている様々な工夫の様子をみて、子どもの頃調べたっけなあと懐かしかった。
お目当てにしていた植物画の展示はお休み、残念。
カフェでお茶して、外のテーブルでハガキをしたためて。のんびりゆったり。時間を忘れそう。
暑さの中、この先起伏のある外を歩いていく元気がなくて、日陰の元の道をたどることに。
本館に戻って、下にある図書室に行ってみた。
土日は休みだったけれど、外にいくつかの本が手に取れるように置いてあった。
彩色植物図の複製。色や形の説明書きに味わいがある。
解体新書の複製もあって、びっくり。文章は素通りして図を一通りみた。
精密とは違う、描いた人の意図が入る図は、ちょっとグロテスク。

さて、もうあまり長居しない方がよさそう。どうしようと考えて、一旦門の外ま出てみる。
傍らのポストにハガキを投函したけど、それ以外は何もなし。
しばらくベンチに座っていたけれど、ホントに何もなし。いいなあ。とはいえ帰らなきゃ。
受付に戻って、タクシーを呼んでもらい、植物園を後にした。
  高知市街
宿に着くと出迎えられ、仲居さんが荷物を部屋へ運び、お茶をいれてくれた。
ちょっと落ちつかないけれど、今回はちょっと贅沢。

■部屋からみた高知城
でも、歩き疲れていて、横になったら寝てしまった。
そのまま寝倒して、朝早くに目が覚めた。
せっかくだからと大浴場へ行き、小さい露天風呂や寝風呂にも入った。さすがに水風呂はパス。
朝食は、魚の干物が焼いてあったり、他のおかずもある、バイキング。
おいしくいただいて、かつおも買って、宿を後にする。

午後の列車までの時間、市電に乗って市街探索。
はりまや橋まで行って、商店街をぶらぶら歩いたり、喫茶店やベンチでしばし休息したり。
そうして街の空気にたくさん触れてきた。
あ、ひとつ心残りは、アイスクリンを食べるゆとりがなかったこと。
売っていたのに、なんだか素通りしてしまった。

列車の時間が近づき、ホームでぼんやり待っていると、間に合った、と声が。
集まりのトップを務めた地元民と、なぜか愛知県民。
電車の時間は伝えたけれど、まさか見送に来てくれるとは思わなくて、びっくり。
何だか胸が一杯…。
二人に見送られて、南国高知を後にした。
  また行くぞ
電車で岡山乗換え。というので、岡山で前泊。
夜に新幹線で岡山に着くと、ザーザー振りの雨、不安で始まった旅だったけれど。
高知はあつくて、そしてあたたかかった。
4泊5日の大型旅行、往復14時間ほどかけての移動は、やはり疲れたけれど、
たくさんのものを得たから、時間もなにも惜しくはない。
また、今度。そのときは友人に車出してもらおう。

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