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■ '06.夏 松本民芸館

梅雨のある週末、ききたい催しがあって、突発で松本行き決行。
陽射しのあった暑い関東から、梅雨空の松本への旅、民芸館をみてきました。
持って行ったカメラを出す余裕はなかったのが、残念。
  民芸館へ
松本のバスターミナルから、バスに乗って向かう。
雨模様、お堀の水が泥色に濁り、波立っているのが少しかなしい。
徐々に郊外の景色になり、細道になる。
バス停で降りると、何もなくて、ちょっと不安になったけれど、案内板を頼りに、路地へ入る。
民家が並んでいる。大きな水たまり。避けて、歩く。
そして、こじんまりとした、それらしき風情の門が見えてきた。
その前の一画は、田んぼで、青々とした稲の葉が鮮やか。
門の中も、木々がたくさんある様子。
門を入ると、木々の陰ですぐに建物の入口が見渡せず、
どれだけ歩くことになるか、疲れていたのでちょっと不安。
でも、いい感じの木立を見ながら、進んでいくと、
建物の前にベンチを発見。木を生かしたベンチなど3つくらい。
何だかのんびりしていてよさそうな雰囲気に、気持ちが和らぐ。
少し座って休み、木立を眺めながら、
晴れていたらもっと木の中でのんびり過ごしたいなあ、と思った。

入口でスリッパに履き替える。
磨きのかかった木の床にスリッパって、なんだかもったいない。
というか危ない気もしながら、スリッパでずたずた歩く。
思いのほかこじんまりした建物だけど、風情があってよい。
きっと、それまで過ごした人の思いが漂っているのだろう。

展示室へ入ると、大きな壷、
大家族の昔の家で行事などで使ったであろう、什器。
触れないでくださいと書いてあるけれど、
思わず触りたくなるような存在感。
使ってほしいんだろうな、日常使いの品物としては。
箪笥。木や、取っ手や角の金具の意匠の重厚なこと。
引き出しを開けられれば、技も実感できるのだけど。
ああ、触れられないのは残念。

急な階段をゆっくり昇り、2階へ。
ふと見ると、大きな窓。外の緑の風景が額縁の絵のよう。
近寄ってみてびっくり。一面ガラスかとばかり思ったら。
素通しになっている。身を乗り出してみたら、下は塀だった。
怖…、駆け寄らないでよかった。
だけど、本当に素敵な眺め、しばし佇む。
そうか、きつい陽射しより、小雨に濡れた緑が似合うんだな。
この雨はラッキー。

ガラス器の展示。たくさん並んだ、かき氷のカップが涼しげ。
淡い色した縁の色を見ながら、
赤を出すのに金を使うといい色になるという話を思いだし、
この中にそれはあるのかなあと思ったりしながら。
ホールに出たら、本や感想ノート。座る所もあり、のんびり。
吹き抜けのところは、床が一枚板なんだ。
下の階の天井がこの床。それだけしっかりした作り。気持ちよい。
展示も。ただ、李朝のものは、持ってきてしまったのでは、と、
ちょっぴり気がかりだった。
下に降りて、看板が展示してある部屋。
内容を絵と文字で表した洒落た意匠がいろいろ。楽しい。
最後の部屋、椅子がいくつか置いてある。大切に座って、と。
それよりも、畳のコーナー。誰も上がる人がいないけれど、
場を味わいたくて、上がる。
奥の窓を覗いたら、木立に雨粒をまとった見事な蜘蛛の巣。
大きな古時計もあって。
ああ、なんてことないけれど、いい時間が流れている。
もう一巡りしたかったけれど、何だかキリがなくなりそうで。

入口を出て、もう一度、外のベンチに座る。
今度は外の木々を楽しみに来たいなあ。
名残惜しくもありながら、道へ出ていくと、
歩を進める先に、ちっちゃな豆つぶほどの蛙。
傍らの稲葉と同じくらい鮮やかな色した元気な生き物に励まされつつ、バス停に向かった。
  松本駅前エトセトラ
きれいに脱皮中?の松本駅。なので、表示がなくてちょっぴり歩きにくかった。
駅前の舗道も、カートがガタガタ。ふう。
バスターミナルは、分かりにくい。
着いた時、時間が迫る中で表示の方へ進んだけれど、らしきものが見当たらない。
ショッピングセンターの横、信号の向こう側にバスは見えるのだけど、
そこから入ってはいけないらしく、ではどこから??
ショッピングセンターに入り、階段を一旦降りて、昇るのだ。
ありがちかもしれないけれど、遠くから来た者にはちとつらい。

今回一人旅ではじめて、大浴場のあるホテルで、大きな風呂を楽しんだ。
疲れた姿あんまりさらしたくはないんだけど。
それでも、のんびり身体を伸ばして、大浴場はいいかも、と思ったのだった。病み付きになるかも。
  なぜか、こんなお土産
さすが、民芸運動の拠点。駅前の土産物屋で大好きな津軽こぎん刺し発見。
しかも、昨秋の青森では見ないタイプのデザインとがま口の大きさ。
裏地もしっかりついていて丁寧な作りに惚れて、
なぜここでという疑問は措いて思わずゲット。

■しっかり箱入り

■裏は違った雰囲気

こんなのもあった。

■そばパスタ…本場イタリアの塩付き。野沢菜バージョンも
  久々の中央線
諏訪へ行った時以来の中央本線。諏訪湖も車窓から見ることができた。
乗ってしまえば意外と近いかも、と感じたスーパーあずさの旅だった。

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