ハートがやぶにらみ
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コンパクトにおもしろくと、ちまちま書き溜めたものです。
ニヤリをもっと盛りこむつもりでしたが、
読み返してみて、そこまでたどり着いていなかったのが残念。

No.01No.02No.03No.04No.05No.06No.07No.08No.09No.10
No.11No.12No.13No.14No.15No.16No.17No.18No.19

No.01
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ハートの顔が違うんです
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私、生まれた時から心臓のかたちが違うんです。
先天性心臓病(心疾患)といわれるものです。

違うといっても いろいろあって、
肺へ行くのと 全身へ行くのと ツインになっている
血液循環ポンプの仕切りに穴があって
肺へ行く方と全身へ行く方の血液が混ざるという病気が大部分。
これ、穴をふさげば機能に大きな問題なし。

私はポンプの性能に影響のあるような大きな違いが・・・。
できるだけ修復しても、性能は劣る。
「重症」といわれるのは、そんなところかららしい。

・・・けど、私にはこの心臓が標準なの。
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No.02
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どんなふう?
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“走れないの?”とまっ先に思われたかもしれない
けれど、それだけでは ないんです。

いつも疲れている状態。
風邪とか二日酔いとかで 体調の悪い時は 誰でもあるでしょう。
あ〜、動きたくない、荷物放っぽりたい、かったるい、
何をするのもめんどう、とか。
いつもは急げば間に合うところを、急げずに遅刻していたり。

たまのことなら“あぁ、今日は疲れている”ってわかる。
生まれた時からずっとだと、だるい、疲れた、と
感じずに動いているみたい。
だから、私が疲れているという時は、横になった方がいいくらい、
しっかりどっさり疲れているみたい。
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No.03
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運動
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走ったり、運動したりすると、バッタリ・・・
そんなイメージありませんか?

私は、すぐにバッタリいくことは ないと思います。
もちろん、病気によっては、その危険の大きい場合もある。
でも、全部がそうじゃない。

ただ、私もふだんが過労な状態だから
無理に動くと 具合が悪くなる。
  ..... 無理がいけないのは誰でも同じなんだよぉ〜!!

走ったり、運動したりに慣れていないので、
身体をうまく動かせなくて、バラバラだったり。
緊急の時、走ったこともあるけれど、
バタバタしても全然進んだ気がしなくて、疲れるばかり、
これじゃ、早歩きの方が早いんでないか!? って感じ。
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No.04
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昇り
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階段の のぼりは、しない方がラクって
たいていの人は わかるよね。
だけど、あんまり疲れてくると、
微妙な傾斜も“坂だ〜”と思うんです。
歩が進まなくなったりします。
「微妙」って、キャリーカートなんかのキャスターが
放っておくと動くかなという程度のことですけど、
ふつう、あんまり意識しませんよね。

そんなところに 苦労が・・・。
自走車椅子の苦労と、ちょっぴりお友達。
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No.05
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変動
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*日内変動
病気仲間を見ていても、朝苦手のスロースターターが多いです。
これって、きっと、活動レベルが低いものだから、
ふつうのレベルにまで もっていくのに時間がかかる
っていうことだと・・・。
それだけ、日常が大変なのかも。

*短期間
気温差の大きい時は、身体にこたえます。
だから、季節の変わり目や、冷暖房ガンガンの季節は、
着る物で調整してもしきれずに、まいります。
あと、台風や強い低気圧が近づいた時も、どうも動きが悪い。
どうせなら、じっくり研究して、気象メーターとしてご利用ください(スポンサー募集中)。

*季節変動
人にもよるけれど。
私は真夏の暑い時期が一番の苦手、じっとしていてもしんどい。
真冬の寒い時期も、動きが重め。

そんなこんなを上手く納めながら、あるレベルを保つべく努力中。
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No.06
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過労
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疲れてくると、集中力ガタ落ち・・・。
反応が鈍くなるものだし、
ついつい「コレだ!」と自分で思うものばかりやることになる。
わがままと思われるかもしれないけれど、
気持ちが向かないことに取り組むと、
すごく時間がかかってしまうもので・・・。
あと、周りに気が向かなくなるし、無口にもなる。
  ..... とっつき悪いね!

人にもよるかもしれないけど、私の場合、
BGMや周囲のざわめきの方に気を取られて
話しを聞きづらくなったり、わずらわしさを感じたり、
たばこや空気のよどみに敏感になったりして。
とにかく静かで空気のいいとことを、疲れている時は切望。
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No.07
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食欲
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少食・・・なんだけど。
身体の動きが少ないから、ほしくない、のも
あるかもしれないけれど。
ものを食べるのには、けっこうエネルギーが要る。
疲れていると、疲れ倍増するように感じる。
そんなことがあるせいか。
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No.08
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心臓病もいろいろ
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* 心筋梗塞・狭心症(虚血性心疾患)
 心臓のポンプは まったく正常でも、
 ポンプの動力源のルート(血管)が詰まっては、
 ポンプがうまく動きません。

* 弁の病気(弁膜症)
 心臓のかたちは 健康と同じだけれど、
 弁が狭くなって 血液の流れが悪くなったり、
 弁が閉まりにくくなって 血液が逆流するようになると、
 心臓がたくさん動かないと性能を維持できない。
 そして、心臓が疲れていってしまうのです。

* 心筋症
 ポンプの材質が、ポンプの動きに耐えられないようで、
 ポンプもうまく動かなくなるのです。

そして、先天性心臓病は・・・
心臓のかたちが違うのです。
たとえ同じ病名でも、ひとりひとり少しずつ違うので、
症状も違ってきたりするのです。
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No.09
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重さもいろいろ
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同じ先天性心臓病といっても

穴ふさぎの手術をした後、
マラソンでも登山でもダイビングでもできるという人。
激しい運動や吹奏楽は禁止だけれど、
あとは 好きなようにしていいという人。
運動してはいけない人。
長い距離を歩けなくて、車椅子をお供にしている人。
酸素をカバンに しのばせている人。
酸素ボンベと一緒に歩いている人。

ほんとうに、病気の重さもいろいろ
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No.10
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元気
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出かけた時、近所の人に会った。
「元気そうね」
はい、外出できる時は 元気です。
元気でない時は 外にいません・・・

母は、近所の人に「悠さん元気そうだね」と言われると、
家ではゴロゴロしている、とか
元気いい時だけ外へ行くのよ、などと言うらしい。
確かに、そう。間違っていないんだけどさぁ・・・。(ムシャクシャ)
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No.11
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説明
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病気のことを軽く説明すると
「たいしたことないんでしょ」と思われたり言われたり。
何をもって“たいしたこと”なんだろうなあ。

人が当たり前にこなしていることを、いちいち意識して、
どこか“えいやあ”と思わないとこなせないのは、
“たいしたこと”ではないのでしょうか。
でも、それをいちいち口にして説明したり、
人の手を借りるのも大変なことだから…
困るんです!
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No.12
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術後
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「手術したから よくなったんだね」と言われます。
はい、よくはなりました。
でもそれは、以前と比べてというだけで、
健康と同じくらいになったわけではないんです。
  ..... 以前が悪すぎ・・・?

体力が低いままなら、運動もままならず、
薬と縁が切れなかったり、合併症の不安もつきまとっています。
生きていくのに 健康な人よりずっと気をつかい、
不安を感じているんです。
だから、手放しでよくなったって言えないんです。
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No.13
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人それぞれ
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おとなしい人ばかりでは ありません。
おとなしい人は、元々おとなしい人だから
おとなしいんです。

体を動かすことが好きな人もいます。
動けないから葛藤があるけれど、それなりに動いています。
  ..... もっと動きた〜い!

おしゃべりが好きな人もいます。
疲れていてもしゃべっているので、
疲れているように見えないんです。

おとなしい人は、安心しておとなしくしていられます。
具合がよくても悪くても、無口で動かないので、
傍からは わかりません。
  ..... 困った!!
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No.14
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注目
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ぐあいが悪いと、持病のせいと思われる。
違うことだってあるのに・・・

会社の健康診断で、問診票に書いても、
レントゲンの異常を指摘されて、
持病の説明だけで終わってしまう。
定期的にチェックしている持病より、
いつもはチェックしていないところをみてほしい・・・
私にだって 胃も腸もあるんだぞ!
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No.15
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健康は
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「健康のありがたさが わかるでしょう」と
いわれたことがあるけれど、
私、生まれた時からこれだから、
健康な状態がどんななのか、正直わからないんです。
比べることができないし、いいのか悪いのかも・・・。

でも、健康な人って、何気に私のできないことを
平気でこなしているんだよね。
私にしたら、トップアスリートや
高い技術のある職人を見ているような気分。
だから、周りの大多数の人たちは
私にとって スーパーマン、スーパーウーマン。
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No.16
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病気は
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「健康でいられることに感謝しなくては」
私の前で言われて、複雑な気分・・・

病気って、ありがたくない、よくないことなの?
困ることも つらいこともあるけれど、
それは健康な人たちも、
別の様々なことで感じることだと思うから。
これはこれでって思えたら、
つらさの何割かは確実になくなる。
だから周りもそんなに避けないでよ。
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No.17
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反応
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ぐあいの悪くなった時

学校の教室で、先生の注意が私に向いて
クラス中の「大丈夫!?」の合唱も向けられる。
クラスの動きを止めてしまうのは、申し訳なくつらい。

サークルの集まりで、終わり近くになって
休息しなくてはいけなくなった時
早々に会を切り上げることになった。
皆の動きを止めてしまい、申し訳ない・・・。

ぐあいが悪くて休息が必要なことは、少ないけれど、
私にとっては日常の一部なんです。
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No.18
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大丈夫
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「大丈夫?」と言われると
ついつい「だいじょうぶ」と答えてしまう。
そう、やっぱり みんなと一緒にいたいし、
今していることは やり遂げたい。
心配かけたくないのも ちょっぴり。

ちょっとつらそうに思えたら
「ブレイクタイムにしようか」 と
提案してくれたら 助かるかも・・・
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No.19
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そばに
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病気があることを知ってくれる人が近くにいることは、
とても安心。

何かあっても何もできないって思われるかもしれないけれど、
ぐあいが悪くて動けなくなった時には、
救急車を呼んでくれれば充分。
救急隊に持病のあることを伝えてもらえたら、花マル。

とっさの時に、声をかければ
振り向いて「何?」と訊ねてくれる、
その人がいてくれたら、それだけでいい。
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