*雇用制度

障害者雇用
企業や国・自治体は、一定の割合の人数、障害者を雇うことになっていて、未達成の場合は、金銭を納めなければならない。
雇い入れるために設備を整える必要があれば、費用助成などもある。
雇う側は、健康な人と違い、通院のための休みを認めたり、適応できなかった時の負担を考えるだろうから、その部分では役目を果たしているだろう。

参考:障害者雇用ホームページ (障害者向けと、企業向けの説明がある)
この制度は企業側に向けのように思う。(重度障害の人は二人とカウントしたり、短時間勤務でも一人分カウントするなど)
内部障害の場合、本人が体調を把握しながら周囲との折り合いをつけなければならず、無理が重なり体調を崩したり、体を労わるために勤めを続けられない場合もあるが、その際の直接の力にはならないようだ。

トライアル雇用
障害者を雇う際の企業側の不安を軽減し、雇用しやすいよう作られた制度。
私が利用した時は、参加希望の企業を募集して、職安に登録している人を対象に、日経連が行っていた。
(現在は厚労省のHPに詳細が掲載されている)
※当初は期間限定だったこの制度、実施者を替え、継続されている。
 因みに、99年1月〜00年7月に3500人が実習を経験し、約1200人が正式に雇用されたという。(新聞報道による)
 トライアル雇用制度は、後に障害者以外でも行われるようになっている。


この制度を利用すると… (H12年)
*1ヶ月間、実習期間=賃金(正確には奨励金)は日経連のシステムから支給。
傷害保険はつくが、社会保険等は一切なし。
*3ヶ月間、トライアル雇用=賃金はシステムより会社経由で支給。
会社との契約ではないが、制度上、正規の社員と準じた扱いになる。
雇用・労災等、社会保険に加入。
*それ以降、双方OKなら会社との契約で正規の社員になる。

いいような悪いような…
勤まるかの不安を抱えている者にとって、気持ちは楽になるが、
1ヶ月間の社会保険なしなど、立場は弱い。
企業側も、正規の社員でないために、扱いに戸惑うようだ。
あくまできっかけとして、後は双方の事情が合うかどうかなのだろう。

職業訓練
身障者手帳のある人は、障害者向けの職業訓練校に入れる。
学校が受け入れる障害の内容ややりたいことが合えばいいが、選択肢は狭い。

*障害者の就職情報

障害者専門の就職情報誌、事例などを掲載しているサイト、人材派遣で障害者を専門にやっているところもいくつかあり、
障害のため在宅の仕事ができないかと考えているグループもある。
少しずつ情報も増えているので、探せばそれなりにみつかる。
いずれにしても、働くことの厳しさはあるし、内部障害の場合、周囲の理解を求める大変さはつきまとう。
だから、まず、自分で体調を把握できることが、何よりも大切。
周囲に伝えられる力、協調できる力もあればいいが、それはなくとも、誠意をもって臨むことが一番だと感じる。
自分のやりたいことがあるなら、工夫をしながら求めていけば、納まる場所はきっとある。
世間は広い。病気や障害にこだわりすぎないこと。
★この分野に思うこと
これは役所が決めた制度だけではどうにもならないこと。こちらの努力や心構えも必要。
ただ、今ある制度は、企業に向けて雇ってくださいね、という感じがする。
障害者の就労には、作業所などで働く福祉的就労があり、労働基準法の最低賃金を満たさなくてもいい、
そんな実情があって、まずは一般の人とともに働く場がある、働けるということが大事と思われているのではないか。
しかし、長い人生を生活していくためにはそれでは困る。

障害のある側がどういうこと伝えていけば、何に気をつければ周囲と上手くやっていかれるのか、
障害に合うやり方があるのか、上手く主張するにはどうしたらいいか・・・、 そういった情報を得て能力を身につけることも必要ではないかと思う。
普通、一定の社員にはスキルアップを奨励するのだから、障害という特性を打ち消すスキルアップがあってもいい。
個人へのアプローチが就労前の職業訓練だけでは乏しすぎる。もっと継続的なスキルアップの機会があればと思う。

子どもの頃からの障害では、健康な周囲の人とペースが違うことも当たり前なので、
自分なりの方法をつくるか、周囲がその人のペースを認めることで折り合っているように思う。
しかし、働くというシビアな営みでは、その方法が通用しなくなるので、それに見合う何かが必要なのだと思う。
中途障害の人とは違って、障害が生じたことでそれまでの生活との断絶はないけれど、
全く経験のない価値観を容れてやっていく難しさのように思う。
それを障害のある本人が頭ではなく身体で理解できれば、うまくやっていかれるのかもしれないと思ったりする。

[←もどる]

悠メニューへ