2002.3.3.update

風はいろいろなものをもたらしてくれます。
北風、大風の中を歩くには、パワーも勇気も必要だけれど…。
あなたの周りの風が、つらいものではないように、願っています。


訃報を聞く機会がままある。
年下の人が亡くなるのは、特につらく、年齢を重ねる毎にその機会も多くなる。
患者仲間の友人知人、友人の友人、話しをした方のお子さん、
そして、移植のため海外へ出かけたけれど、力尽きた方。
届かぬ思い、叶わぬ希望。
だけど、その人たちからたくさん力をもらってきたし、
それがあるから、今の私がいるんだと思う。

♪かぜかぜ吹くな、しゃぼんだま飛ばそ…

あるニュースをきいて、病気を持つ人にはつらい内容。怒りが湧いた。
(無理に読み進まないでくださいね)

子どもが心臓病で亡くなったのは、
医師が報告義務を怠ったためとする裁判の判決結果。
出産後、まもなく子どもを亡くし、次の子どもも胎児で亡くなり、
死因を知らされなかったために、その次の子どもも心臓病で亡くした、
遺伝性の心疾患のためで、知っていれば産まなかったとの主張。
短いニュースの中では、心臓病で亡くなった子どもをもつ親の裁判、
病院側に賠償の判決ということしか伝わらず、
病気の子どもは生まれてはいけないと言われているように感じた。

でも、妊娠・出産という一大事業の結果が3度もでなかったこと、
子どもを亡くしたことのかなしみやつらさ、そのやり場のなさ…。
冷静に考えれば、訴える気持ちもわかる気がした。
私の感情が傷ついたことにかわりはないけれど。

♪しゃぼんだま消えた 飛ばずに消えた…

童謡「しゃぼんだま」
野口雨情が亡くなった自分の子への思いを込めて作ったという。

子どもが亡くなることの多かった時代に、このうたができた。
そこに含まれた思いは、今も変わらずつながっている。
きっと死というものがなくなってしまわない限り、続いていくのだろう。

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