2009年雑記
最終更新日:2009/12/31  [もどる↑]

◆齢重ねて  ◆術後30年  ◆会社勤め  ◆一人暮らし
今年は私にとって節目の年。
一人暮らしを始めて10年。
会社勤めを始めて10年。
フォンタンの手術から30年。
そして、40代突入。四捨五入しなくてもキリのいい年齢。

一人暮らし

偉いね、大変でしょう、なんていわれるけれど、うーん・・・。
親を見送るのが子どもの役目と思えば、いつかは一人になるわけだし、
家族といても、それなりの大変さはあるものだから。

やっていくしかないじゃない。何かが足りなかったりしても。
したいと思ったことを、できるからしているだけで偉くはないよ。
できることは幸せなことだとは思う。
環境が整わなくて、どんなにやりたくてもできないことがある。
努力してもできないことだってあるものね。
伴侶を得て暮らすことは、私にはまだできない。
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会社勤め

年を経てできることが増えたわけではない。
むしろ体力的に余裕がなくなった分マイナスのように思う。
目の前に仕事があって、できることがあって、それをしていくことしか私にはできない。
成長しなければ?・・・それを目指すだけのゆとりが悔しいけれど失われていて。
ただ、勤めができるということは、認められているということ。ありがたいこと。
正直なところ、今はちょっと明るい話はできなくて。

会社という場にいると、よくわかる。
システムにはまることができる、適応できるということは楽なのだ。
冷暖房のある快適な環境、食堂での食事、時間で区切りのついた日常、日々求められる能力。
家で過ごせば、自費で冷暖房、労力のかかる食事、自分で管理しなければならない日常、
放っておけば楽をするから、衰えないようにするには意識して何かを続けなければならない。
そして家にいれば、人々から認められているという感覚を持つことは難しい。
でも仕事をしていれば、それが容易になる。一員として認められている安心感は得がたいもの。

勤めが続くかどうかもわからないまま、とにかく前に進んだ10年前。
通学を自力で続けることができなかった人が電車で通勤など、無謀なこと。
もう少し途中にステップを置けばよかった、と思うときがある。
でも、自分の判断が間違っていなかったという自信は、無理を超えた先で生まれ、
不安がいっぱいでしかたなくて、少しも進めないていた私に力を与えた。
不安を打ち砕く大きな力を得て、以前より機動力が増していった。

初めて会社で永年勤続表彰を見たときから目標の一つにしていた。
その時パートは5年目で表彰されていたけれど、いつの間にか正社員と同じ10年毎になった。
ゴールは遠い、と思っていたけれど。もう表彰式は目の前。
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術後30年

当時は想像できなかった。していなかった。
過ぎてしまえば、そんなになるのか、という思い。

遠い日のことだけれど、忘れられない入院生活。
けれど手術をして何かが大きく変わったわけではなくて、私には前の続きのような感じだった。
術後しばらくして、具合が悪くて再び手術室まで行った(ドレインチューブを入れた)こともあり、
「よくなった」という医師の言葉を、実感と違うものとして退けていた。
どうしたらいいのかわからずに、手探りでいた感があった10代。
これがしたいから手術をするんだ、という想いを持っていたなら、もしかしたら行く道はずい分違ったのではないか。
今だからそう思うけれど、その頃は自分の思いを吟味することもできず、示された道を進み、
問題が現れた時、助けを求めることができるのかもわからすにいた。

年月を重ねて自分なりにどうにかやっていけそうだと思うようになった20代。
この世に鳴れてきたから、と言い友人に笑われたことがあったけれど、それが実感だった。
普通ならすんなりいくところにも、考えていかなければならないことがあって進み難く、
健康な人に比べこの世は馴染みにくいところに思えた。
慎重な性格だから、なおさらそう感じるのだろう。
慎重さゆえにできなかったことはたくさんある、
でも3,4度病院に駆け込みながらも不整脈をコントロールできているし、
体調を維持できたのは、おそらくこの性格のおかげ。

自分で感じ、僅かでも行動してきたことが自信や力となってきた30代。
不安から一歩踏み出すことさえ重労働のようだったのが、
追い風みたいに前に押す力を得ることができるようになってきた。
年とともに疲れ方や質が変わってきたと感じながら、
きっと知恵もついたのだろう、
前向きな気持ちでフォローできるようになってきた。

歳月が生んだ変化を改めて想いながら、30年後はどんなだろうと考える。
想像しても想定外のことがきっとあるのだろうな。楽しみだ。
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齢重ねて

メタボ検診でお腹周りを測った。
とはいえ、淡々と日々が過ぎていく。
途中の変化を思い起こせば、上に書いたとおり。

年齢を重ねることは、避けなければならないことなんかではない。
確かに疲れやすくなったし、今後の不安も大きい。
だけど、知恵がついて、広い視点で見られるようになって、
以前と同じことに出会いながら新たな発見をすることだってあるから。

2回目の成人の日、があってもいい。
20年後は還暦。生きていくことが大変な人は中間のお祝いもしよう。
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